リウマチ科関連疾患 骨粗しょう症・腰痛

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骨粗しょう症とは

当院では、骨粗しょう症の専門外来を設けております。

内服、点滴、注射、皮下注射による治療を行っております。ぜひ、ご相談下さい。

女性は、50歳では10人に1人、60歳では3人に1人、70歳では2人に1人が骨粗しょう症であると言われております。関節リウマチの方は、より若い年齢から骨粗しょう症になる危険が高く、男性も無関係ではなく年齢が増えるにつれ骨粗しょう症の危険が高まります。

この骨粗しょう症が原因で、背骨や股関節を骨折してしまうと寝たきりになり寿命も縮んでしまいます。

診断と検査

当クリニックでは、正式な50秒ほどで撮影できる世界水準の全身型骨密度検査機(DXA)を導入し背骨(腰椎)と太ももの付け根(大腿骨頸部)の骨密度測定を行い骨粗しょう症の診断を行っております。骨粗しょう症治療の最終目標は、骨折を防ぎ寝たきりになることを防ぐことです。

当クリニックでは今後10年間の骨折リスクを評価することができる骨折リスク評価ツールFRAXTM を行っております。これも大変重要なものです。加えてレントゲン検査やCT検査(3D合成など)を用いて背骨(脊椎)を評価し、腰痛の原因精査を行っております。

治療法

  • 治療01
    腰椎や大腿骨頸部骨折の危険性が高い方は、効果の実績のあるビスホスホネート(アレンドロン酸:フォサマック/ボナロン、リセドロン酸:アクトネル/ベネット)と呼ばれるお薬で治療します。
    すこしでも胃に食べ物があると効き目がなくなるために1週間に1回、朝、空腹時(起床時)に服用します。
  • 治療02
    服用の利便性を優先するときは月に1回、朝、空腹時(起床時)に服用するビスホスホネート(ミノドロン酸:リカルボン/ボノテオ、イバンドロン酸/ボンビバ)で治療します。
    なお、イバンドロン酸/ボンビバは静注製剤もありますので服用することができない場合には重宝します。
  • 治療03
    閉経後骨粗しょう症の方で、乳がんを気にされている方は乳がん発生率を低下させる選択的セストロゲン受容体モジュレーター(SERM)(バゼドキシフェン:ビビアント、ラロキシフェン:エビスタ)を服用していただきます。
  • 治療04
    骨折の危険性が高い方で、骨形成を比較的早く期待するためにはテリパラチドと呼ばれる注射(週1回:テリボン、毎日:フォルテオ)を使用していただきます。
    このテリパラチドとデノスマブの併用効果は高いことが論文的には証明されておりますが、本邦においては保険適応外となります。
  • 治療05
    骨粗しょう症ではRANKリガンド(RANKL)が増えており、これにより骨を壊してしまう細胞が増えるので結果として骨が脆くなりやすくなっています。
    6ヶ月に1回の皮下注射製剤(デノスマブ:プラリア)は、この働きを抑えることで効果を発揮します。
    今後が期待される治療法です。注意点として、使用後に多少血中カルシウム濃度が下がりますが、ビタミンDとカルシウムを内服し ていただくことで防ぐことが可能です。
  • 治療06
    ビタミンD、ビタミンK、カルシウム、適度な日光浴と運動も重要です。

注意点

「かかとの骨の超音波伝播速度を測定することにより骨密度を測定する」と説明を受けることがありますが、これは間違いで骨密度は測定できません。

骨密度の診断もできません。あくまでも参考です。

測定値の解釈も問題で、悪ければ骨粗しょう症の可能性があるというのは正しいですが、測定値が良い場合にはなにも判断できませんのでご注意ください。

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