リウマチの症状

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関節リウマチの症状

関節リウマチの症状は関節痛だけではありません。
全身の臓器障害を合併する可能性があるので、十分な内科的知識を持った医師による管理が大切なのです。

関節の症状

  • 関節の腫れ、痛みがある
  • 症状が左右対称におこっている
  • 関節がこわばる(特に朝がつらい)

関節以外の症状

  • 微熱、倦怠感、気分の沈み
  • 皮下結節(肘、膝、アキレス腱、後頭部などこすれやすい場所に”リウマトイド結節”と呼ばれる症状もない瘤ができることがある。)
  • 貧血
  • 間質性肺炎など肺の障害
  • 骨粗鬆症
  • 心膜炎や心筋梗塞などの心臓疾患
  • 上強膜炎や強膜炎などの眼疾患

関節リウマチと診断されるまで

関節リウマチの診断のために用いていた1987年分類基準は、発症してから約8年以上たった関節リウマチを診断するのには適していましたが、発症早期の診断には不向きでした。
このため2010年に分類基準が改訂され、4人に3人は関節リウマチと診断することが可能となりました。

痛み

痛みや腫れのある関節が一ヶ所でもある場合

痛み

リウマチ専門医の診断を受けましょう

腫れのある関節に、レントゲン所見などで関節リウマチ特有の異常があれば、他の病気の可能性を否定した上で専門医が診断します。

なお、特有の所見が無い場合は、以下の評価項目を点数化し慎重に診断します。

関節リウマチ以外にも関節の痛みを伴う病気は数多くあります。発病初期の段階では個人差もあり、自分の症状が関節リウマチであるかどうかを判断するのは難しいといえます。関節リウマチの診断は、上記のような診察・検査に基づいて、リウマチ専門医によって行われることが必須です。

 

評価項目

症状のある関節数をしらべる

関節リウマチで症状が出やすい場所は、手足の第2関節、第3関節が90%程度、また手首や足首の関節が80%程度となっています。
関節リウマチの特徴として、左右の同じ関節に症状があらわれることが多くあります。

関節数を調べる

血清学的検査異常(リウマチ因子、抗CCP抗体)の有無

リウマチ因子は、関節リウマチと診断された方の約80%が陽性となります。しかし、発症早期には陽性とならない人もあり、また、関節リウマチ以外の病気の方や健康な方でも陽性反応が出る場合もあります。抗CCP抗体は、リウマチ因子よりも早期から陽性反応がでることから、判断のつきにくい早期例の場合有用性の高い検査法です。

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炎症反応の有無(CRP、血沈)

CRPとは、からだに炎症症状などがあると肝臓で作られるたんぱく質です。関節リウマチなどの場合、値が高くなります。血沈とは、血液をガラス管に入れて置いたとき、赤血球が沈む速度のことです。関節リウマチなどでからだに炎症がある場合、沈む速度が速まって値が大きくなります。

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症状のある期間

関節の腫れや痛みが6週間以上続く場合、関節リウマチである可能性が高いと判断されます。

関節数を調べる

抗ガラクトース欠損IgG抗体精密測定(CA・RF)

関節リウマチの方のIgGの糖鎖には、ガラクトースが欠損していることが多いことが明らかとなっています。抗ガラクトース欠損IgG抗体精密測定は、この糖鎖の異常を持つIgGと特異的に反応するリウマトイド因子です。

従来のリウマトイド因子測定法(RF定量、RAPA)で陰性の関節リウマチ症例の約半数で陽性となり、早期関節リウマチの診断の補助として用います。

異常値を示す主な疾患・状態
関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、全身性エリテマトーデス(SLE)、混合性結合組織病

  
 

関節リウマチの症状の進み方

関節リウマチの症状の進行度は大きく分けて4つに分類されます。

骨膜が炎症を起こして増殖しているが骨・軟骨に破壊は見られない

通常の生活は、健康な人とほぼ同じように問題なく過ごせる。

軟骨が破壊されて薄くなっしまい骨と骨との間隔が狭くなる

通常の動作に多少の障害が出てくるものの、普通に生活はできる。

滑膜の増殖がますます進行し骨の破壊にまで至る

身の回りの動作はかろうじてできるが、外出などの活動は制限される。

軟骨→骨→関節の破壊にまで至る骨と骨が圧着され、動かなくなる

身の回りの動作を含め、すべての活動に支障が出て、寝たきりや車椅子生活になる。

①の状態では日常生活に支障はありませんが、②③ぐらいから普通の生活が送れなくなり、④ではほとんど寝たきりになってしまったり、車椅子での生活となります。

関節破壊の進行は、発症してから1年以内に急速に進行してしまいます。症状が関節破壊に至って普通の生活を失ってしまう前に、早期からの適切な処置を行い、関節を守りましょう。

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