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関節リウマチに用いられる薬は、消炎鎮痛薬(NSAIDs)、抗リウマチ薬(DMARDs)、ステロイド、生物学的製剤などがありますが、原則として(使用上の禁忌がなければ)まず使用すべき薬はメトトレキサート(リウマトレックス)だと考えます。
そして病気の勢いがコントロールできなければ、レミケード®、エンブレル®、アクテムラ®、ケブザラ®︎、ヒュミラ®、オレンシア®、シンポニー®、シムジア®などの生物学的製剤を検討します。
もちろん、これは原則ですので、他の抗リウマチ薬も選択可能です。
2019年には、ヨーロッパリウマチ学会よりどのように治療したらよいのかという勧奨がなされました。ややわかりにくいかもしれませんが以下にお示しします。
Step 1:関節リウマチの診断
メトトレキサート
使用可能
メトトレキサートを開始
メトトレキサート
使用禁忌
レフルノミドまたは
サラゾスルファピリジンを開始
グルココルチコイドを短期間併用
3ヶ月以内の改善及び
6ヶ月以内に目標達成
治療継続
寛解維持なら減量
Step 2:第1段階での効果不十分もしくは合併症による治療継続困難
予後不良因子あり
bDMARDまたは
JAK阻害剤の追加
予後不良因子なし
2剤目のcsDMARDに変更または追加
レフルノミド、サラゾスルファピリジン、
単剤またはcsDMARD併用
(+グルココルチコイド)
3ヶ月以内の改善及び
6ヶ月以内に目標達成
治療継続
寛解維持なら
減量/投与間隔延長
Step 3:第2段階での効果不十分もしくは合併症による治療継続困難
bDMARDまたは
JAK阻害剤の変更
3ヶ月以内の改善及び
6ヶ月以内に目標達成
治療継続
寛解維持なら
減量/投与間隔延長
関節の腫れや痛みといった症状を和らげる効果があります。
病気自体の進行や関節破壊をおさえることはできませんが、速効性があるため日常生活を送る上で役立つ薬です。
しかし、継続的に使用する場合には、副作用である胃潰瘍や十二指腸潰瘍にも注意が必要となります。
関節リウマチの原因である免疫異常を改善させることにより、病状の進行を防ぐ効果があります。
その中でもメトトレキサート(リウマトレックス)は、7割を超える方が服用しており、リウマチ治療の中心となっています。
抗リウマチ薬(疾患修飾性抗リウマチ薬)の種類
生物学的製剤
(bDMARDs)
※該当項目をクリックすると薬剤名が表示されます
強い抗炎症作用があり、他の薬での効果が芳しくないとき、主に使用します。
リウマチ治療の経験豊富な医師の指導のもと、感染症や糖尿病、骨粗しょう症などを十分に監視・予防しながら、副作用を最小限に抑えて使用すれば、有効な薬です。
近年用いられるようになった新しい治療薬で、生体が作る物質を薬剤と使用するものです。関節リウマチの症状を引き起こすサイトカインと呼ばれる物質に作用して、症状の進行を抑えます。